「ありがと、大丈夫だよ。」

「ん、そっか。」



そう言って皐月から離れると皐月は下を見た

その視線の先にいるのは私を突き落とした子たち



「なぁ、てめぇらなんであんなことした?」



私に対して向けられることのない怒り

それが声に滲み出てる


いつも、そうだ

私が嫌がらせやイジメをされてる

ううん、私が危険だと私を守ろうとする

....何があろうとも




「っ、その子が!調子に乗ってるから!少し戒めただけよ!」

「秋!ご、ごめんなさいっ!!」



あーあ、涙目になっちゃってるよ...

可哀想に



「今、俺がいなかったら愛桜はどうなってたか分かんねぇんだよ!

謝って済む問題じゃねえし!そもそもてめぇら反省してねぇだろ!」

「皐月。」



私が呼ぶと皐月は黙った

でも、悔しそう



「もうやめて、皐月。怒ってくれてありがとうね?」

「いいのか?愛桜....」

「いいの。ねぇ、貴女たち、こんなこともうしないで。お願いだから。」



「っ!!」

「秋は黙ってて!ごめんなさい、もうしません。」

「そう。じゃあ、行って。引き留めてごめんなさいね。」