「いや、良いけど。あっ!!」



立騎が離れると同時にパーカが脱げる

てか立騎、パーカ掴んでるでしょ...!!

羽織ってただけだし、仕方ないけど...

注目浴びてるんだけど!?




「立騎、返して!」

「えーっ、やだ!」

「昨日も思ったけど、愛桜の髪って色素薄いよな。」

「えっ、そう?」

「これ、紺色か?」




まるで私の意識をそらすかのように話し掛けてきた奏翔

狙い通り?意識は立騎からそれたけど...

ずっと髪触られるのもねぇ...





髪を触り続ける奏翔

パーカを抱き締めて私たちを待つ立騎




私は諦めた


奏翔の手が髪から離れたところで

クルッと回れ右をして、よーいどんっ!





....出来ない


手を掴まれてるらしい

恐る恐る振り向くと奏翔が腕を掴んでた





「どこ行く気だ?」

「いや、特に...」

「学校だよな?」

「はいっ、総長の仰せのままにっ!」