ライ【完】

『雷太くんは亡くなったの!!!』

病室で結が叫んだこの言葉は

私の記憶を全て呼び起こした。

3年前の8月13日。

この日はスタジオで練習する日で。

他のメンバーは集まっているのに

何故かいつも早く来ている

雷太が来ていなかった。

『雷太遅いね。』

メンバーが顔を見合わせて雷太が遅いのを

不思議がっていた。

『きっと寝坊じゃない?』

そんなメンバーを安心させようと

そう言った私。

しばらくすると

『ごめん!あと5分後に着く!』

と雷太からLINEが来た。

『ほら、やっぱり寝坊だよ。』

そう言って私がメンバーに画面を見せると

何だぁ。とみんな笑いながら雷太の寝坊を

非難し雷太を待っていた。

それでも、雷太は5分たっても

集合場所に現れなかった。