今日はバイトの日。

午後の講義を終えると私は

バイト先のコンビニに向かった。

準備を済ませて

レジの前に立つ。

~~♪

コンビニ特有のあのチャイムが聞こえて

いらっしゃいませーと挨拶した。

今日はお客さんが比較的少ない。

隣にいる子は新入りさんかな?

隣の男の子は眠たそうに――って

「ライ!?」

私はビックリして声をあげてしまった。

お客さんたちも一斉にレジの方へ視線を向ける。

「…すいません。」

「もー、何やってるんだよ。」

そんな私にライは小声で注意した。

「だって、ライここでバイトするって言ってなかったじゃん!」

私も小声で言い返した。

「俺昨日言ったぞ。明日からコンビニでバイトだって。」

「え?…そうだっけ?」

「そうだよ!」

うー、覚えてない…

昨日はどうしたらドキドキが止まるのか

考えるので精一杯だったから

あの後の会話はほとんど覚えていなかった。

「とにかく俺は――「すいません。レジお願いして良いかしら。」」

女の人の声がしてハッとする。

しまった。勤務中。

店長に怒られる。

「ごめんなさい!どうぞ――って佐伯のおばあちゃん?」

慌てて女の人に目を向けると

そこには懐かしい人が立っていた。