なんもいらない、君以外。


次の日、私は叶芽ちゃんに起こされた。

最悪な目覚めだ。

私のからだにダイブしてきたのだ。

「お姉ちゃ~ん、朝だよ~!」

『う"ぅ"』

お姉ちゃんと呼ばれた恥ずかしささえ
かき消されるほどの苦しさだった。

『...お姉ちゃんって呼ばないでよ。

恥ずかしいじゃん。』

「あ、そこは聞いてたんだ。」

『とにかくダメ。』

『っ...そんな顔してもだめっ。』

厄介な妹が出来た。

でも、凄く可愛い妹。

案外、お姉ちゃんって呼ばれるのは悪くない

かもしれない...

なんて、絶対秘密だけど。