「密着、って・・・」


さすがに、生々しくて少し恥ずかしい。


「美春、クリスマスはバイトなんだろ?」


「うん、土曜日だから」


「じゃあ、イブは金曜だから、俺んち泊まる?


っていうか、泊まれよ」


泊まるってことは、つまり、そういうことだよね。


「わかった、金曜は終業式だから、ごはん作って待ってる」


「じゃあ、俺はケーキ買って帰るから」


「楽しみだな、何食べたい?」


「美春が作ってくれるなら、なんでもあり」


初めて、彼氏と過ごすクリスマスイブ。


いきなり泊まるなんて、今までの私からは考えられないけど、楽しみなことが多すぎてドキドキしていた。


キスをしてから、私たちの距離はどんどん縮まっていった。


会うたびに何度もキスを重ねて、抱きしめあった。


隠し事もなかったし、お互いを求めあっていた。


クリスマスイブに、きっと結ばれる。


たぶん、お互い、同じことを考えていた。