桜の季節、またふたりで

午後、パソコンにレポートをまとめながら、竣くんから今朝きたメッセージを思い出した。


『昨日は、俺を訪ねてきてくれてありがとう。


斉藤さんちまで送ってきた。


男同士、じっくり話しただけだから、心配すんな』


・・・心配してるし、それ以上に内容が気になるよ。


まどかに相談したいけど、日曜は仕事してるだろうし。


でも、やっぱり伝えたくて、昨日の出来事をメッセージで送った。


適当に夕飯をすませ、お風呂から出たら、着信履歴が10件もあった。


竣くんとカズから1件ずつで、あとの8件は全部まどかからだった。


一番着信が早かった竣くんにかけ直した。


『美春、昨日のこと気にしてるかと思ってさ。


俺たち、ケンカとかしてないから安心して。


斉藤さんと美春がふたりで話すのは構わないから。


だけど、俺のとこに戻ってこいよ』


『心配してたんだ、よかった。


何かあったら、また連絡するね。


あ、ディーラーの担当さんに連絡してくれてありがとう』


『先輩の同期の人でさ、ドラマみたいだなって驚いてたよ』


『また、わからないことあったら聞くね』