桜の季節、またふたりで

「竣くん・・・」


「美春、俺が身勝手なことしたせいで、傷つけて本当に悪かった。


ごめんな。


美春があの時から今まで、どう過ごしてたかすごい気になるけど。


もしかしたら、美春が運命の人なら、またいつかどこかで会えるんじゃないかって、俺は信じてたのかもな」


竣くん、ごめんね。


謝らなきゃいけないのは、私の方だよ。


たった1年で、カズとつきあったのは私だよ。


「美春、何で泣いてんの?」


「・・・竣くん、ごめんね」


「美春が、誰と何人とつきあってたって、構わない。


そんだけキレイに大人っぽくなったんだから、俺以外の男を知ったって、覚悟してる。


だから俺、美春ともう一度、やり直したい」


「竣くん、私ね・・・」


竣くんは、私をそっと抱きしめた。


「いいよ美春、今は何も言わなくて。


俺に会いに来てくれただけで、じゅうぶん」