宮島編集長は、オシャレな感じだったけど。


音田チーフは、いい人そうだけど、オシャレとは無縁な人生を送ってきた感じだった。


でも、左手薬指に指輪をしてるから、結婚してるんだ。


「必要な備品はデスクに揃ってるはずだから、確認して。


あとは、そうだな・・・校正してもらって、コピー機の使い方覚えてもらって、書庫の案内して、まあそんなとこかな」


「はい、よろしくお願いします」


コピー機は、コンビニや大学にあったものとは違い、ちょっとした製本ができるような大きいものだった。


必死にメモを取りながら、使い方を覚えた。


書庫には膨大な資料やバックナンバーがきちんと整理されていて、みんなの机の上とは大違いだ。


そして、原稿に赤ペンを入れる校正を実際にやってみると、緊張してしまい、ミスばかりしてしまった。


「まあ、最初はみんなこんなもんだよ」


音田チーフは笑って慰めてくれたけど、落ちこんだ。