校舎からでた。
先生には真っ直ぐ家に帰れといわれて
菜々花と二人で帰った。

「ねぇ…航、先生は死んじゃったんだよ
ね」




「…そうだな」





「…」
菜々花は下向いた。
鼻水のすする音がした。




「あ、あんま気にすんな」
菜々花は多分泣いている。


俺と菜々花は無言で歩いた。




あっという間に家の近くまできていた。



「航。じゃあね」
菜々花が小さく俺に手を振る


「ああ、じゃあな」
俺も振り返す



菜々花が、すきな人が泣いているのになにもできないなんてなさけないな俺


そんなことを思ったらため息がでた。


「ただいま。」
お帰りの声がなかった。


「…」


「母さん?」
リビングに向かう。