「ゼラニウム?それって、このお店と同じ名前……」
「はい、元々、ゼラニウムというのは花の名前なんです。
実はこの店がゼラニウムという名前なのは……、
おっと、これは、あの人から直接聞いた方が良いですね」
何かを言いかけて、やめてしまった。
内緒、とでも言うように人差し指を口元に当てて悪戯っぽそうに微笑む。
……あ、この表情。何だかとっても、店主さんに似てる。
目を細める感じとか、雰囲気とかが、凄く店主さんに似ていて、さっきの、店主さんとの会話を思い出した。
『──孫とも仲良くしてくれたみたいだしね』

