「あ、オルゴール発見。ここから流してるんだ…」 テーブル席の奥まったところを覗いてみると、カラコロと綺麗な音。 大きめの、箱に入っているものから流れる、 ゆったりとした曲調は、お店の雰囲気にしっくりはまっていて。 しばらく目を閉じて聞き入っていた。 「綺麗な音ですよね。ここ、日によって曲が変わるんですよ」 どこからともなく聞こえた、男の人の声。 閉じていた目を開けて視界を滑らせれば、テーブル席に一人、知らないひと。 「ここに来るのは初めてですか?コーヒー、おすすめです」