白百合学院は、このあたりの人なら、誰でも知っている学校。
裕福な家庭は、大体そこに行かせたがる。

まあ、あたしの家、咲佐納家も例外ではなく、両親共に白百合学院出身だとか。

「でもなぁ。」

桜橋学園よりも白百合学院の方が古くからあるからか、制服がハッキリ言って、ダサい。

「でも、お母様達の意見には逆らえないのね。」

そう、結局、金持ちは、まるで籠の中の小鳥。
飢えて死にたくなければ、この状況を耐え忍ばなければならないのよ。