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「もしもし。」

「あ、咲佐納さん。どうしたの?」

クラスメイトに電話をかけた。
相変わらず、皆、あたしのことは「咲佐納さん」なのね。

「ねぇ、聞いて頂戴。あたし、桜橋学園辞めなきゃいけなくなったの。」

桜橋学園とは、今あたしが通っている小学校がある学園。(正式には、初等部)

「えぇっ!いつ?」

「うん。あたし、白百合学院受けなきゃいけなくなって。」

「白百合学院!あんな名門を!?」