その瞬間私の視界から光が消え、身動きが取れなくなった。
シャッ。
「あら…文哉くんじゃない。寝に来てくれたのね。
…かっこいい…」
「静かに。ちゃんと寝れないんで」
「ごめんなさい。静かに…するわね。・・・」
「あとすぐに出て行って」
シャッ!!!
カツカツカツカツカツカツ……。
ガラガラ…ピシャン。
…良かった…。
ばれなかったみたい…。
「私も出ていくから…。離れて下さいよ…」
私は今掛け布団と勝村文哉の腕の中だ。
「ダメだ」
ダメ?
「さっき“うるさい”って…」
「出てけとは言ってない」
言ってなくてもそんな雰囲気出して寝てたよ。
「確かに出てけとは言われてませんが。私は教室に行かないといけないんです。だから離れ…」
「ダメだ」
「何でダメなんですか?」
「俺を勝手に抱き枕にしただろ。だから、俺も…
お前を抱き枕にしてやる」
勝村文哉が私を強く抱きしめる。
「ちょっと!!何するんですか!!!大声で叫びますよ!!!!」
「やってみろよ。出来るなら」
出来るわよ。
「た…」
「お前が俺を最初に抱き枕にしたって言うぞ。いいのか?いいならどうぞ叫べよ」
「た…」