バシャ、バシャ、バシャ…。
誰か…。
バシャ、バシャ、バシャ…。
誰か…。
バシャ、バシャ、バシャ、バシャ…。
助け…て………。
バシャン!!!

「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
助かった…。
バサッ。
「ふけ」
座っている私の頭の上にタオルがかけられる。
「はい……。ありがとう…ござい……ます…。
天星…先輩…」
私は1番の飛び込み台の上に座り、タオルで髪をふいている2年の天星一(てんせい いち)先輩にお礼を言う。
「助けて…下さって……本当に感謝…」
「水形」
「はい…」
「水泳部のマネージャーを辞めろ」
「えっ…」