「俺も先輩なのに右分けって呼ばれる!!!」

右分けじゃん。

「女に見えないよなぁ?」

女だし。

「女じゃないよなぁ?」

女だって。


全く……私が居ないと思って、好き放題言いやがって…。

「大雅……くん……」


大雅くんの投球が更に悪くなっている。

「聞こえてるんだ……」

大雅くんが居る場所は左分けと右分けが居る場所から5、6メートルぐらいは離れているけれど、何を言ってるかは分かるはず。

「気にしなくて良いのに……」

確信した。


大雅くんの不調の原因は私だ。