いつもなら


一週間に一度は帰ってくるはずなのに





母さんは帰ってこない。





「いよいよ捨てられたんだろうな…。」





母さんがいなくなり、初めて電気が止まり



そして、灯油がなくなった。




この田舎暮しでは、灯油がないというのは



マジで辛かった。




昼間でも気温は、-5度。


平均で、夜には-15度などはざらの、極寒の土地。



飯が食えないのも辛いけど、寒いと言うのが。


1番こたえた…





母さんがいなくなり、一ヶ月。



もう少しで冬休みになる。



それは、俺達に死を意味していた。




何も食べられずに過ごせるはずがない。




俺は、意を決して、


親父に、生まれ初めて


助けを求める電話をした。







これで、暖かい部屋になるだろう。
米も食える。




弟達はきっと喜ぶだろうな。











しかし、父親からは



『お前の作り話しには付き合ってられない。』














チクショ!!!












俺はこの夜、恐喝をして


弟と妹に、タマゴをまぜたカレーうどんを、ハライッパ喰わせた。