-その時

「「どうしたの?」」


同時に声をかけてきたのは、フミとユキだった。


ユキは、同じクラスの女の子で、髪はロングのストレートで姐御肌だ。


今にも泣き出しそうな
私の顔みて二人は
驚いていた。



「靴が無くなったみたいで…困っていたの」

「舞…どうして無くなるの?」
心配そうにフミが
尋ねてきた。

「わからない…」



「まあ、とりあえず探そう!でもね、消えたなら
いつか見つかるよ。
絶対にね!」

ユキは、そうウィンクをした。


「ありがとう!」




一時間後、靴はグランドの片隅で無惨な姿で
発見された。

でも、私はあの時本当に、嬉しかったんだよ。
フミ達が一生懸命探してくれてさ。