「あ・・・ま・・」


やっぱり甘い。そう思っていると舌の上でまたラムネが消えて代わりにこらえていた涙が溢れ出した。

「ん・・ふっ・・」

ポロポロと雨と一緒に涙が流れる。もう涙が止まらない。私は歩きながら泣きじゃくっていた。

ふいに体に当たっていた雨が止まる。雨が止んだのかと思い顔を上げると

「何してんの、南空・・・いや、今は雨女、かな」

柔らかく笑って私に傘を差しだす親友がいた。

「りっ・・・りっちゃああん」

私は彼女を見て安心し、声を上げて泣いた。
彼女は私の背中をさすり、静かに泣き止むのを待っていてくれた。

少しして私が落ち着くと彼女は折り畳み傘を私に貸してくれた。


私はポケットにある最後の一つのラムネを取り出して

口に放り込む

やはり甘いしすぐ溶けて消えたけれど

三つの中で

一番優しい味がした。