「あ〜〜、今日も朝からいい運動になったぁー!!」

そう言いながら契は牛乳を飲み干した。


今日から高校生となる契はこれからの生活に胸を躍らせ、いつも以上に筋トレに力を注いでいた。


「そろそろシャワー浴びて準備すっか」

時計に目をやり、契は呟いた。

「おはよ〜...。」

目を擦りながら起きてきたのは母の充(ミツル)だ。

「おはよう!」

母に挨拶を返すと急いで風呂場へと向かった。鼻歌を歌いながら汗を流し15分ぐらいでシャワーを済ますと新しい制服に袖を通した。

「制服きつくない?」

リビングに行くと母が食事を机に並べながら声をかけてきた。

「うん、全然問題なし!」

契は伸びをしてきつくないか確認しながらこたえる。

「流石、我が母裁縫上手!!」

契は手を叩きながら、大きな声で言った。



契は、筋トレをしているせいでウエストの割に肩幅がで

ているので毎回、母充が制服をバレないように細工してい

るのである。そのおかげか、先生にバレた事はないのだ。



「ご飯の準備出来たから、お父さん呼んできて頂戴」

「ok」

私は、返事をすると2階に上がり父を起こした。

「お父さん、起きて〜」

扉を開けて声をかけると、すぐに下に降りてきた。



父の名前は、瞠治(ドウジ)。接骨院を営んでいて営業開始が9時30分からなので結構遅くまで寝ていることが多いが寝起きは良い。


契は、ご飯を食べ終わると2階へ行き荷物を持ってきた。



「そろそろ家を出ようか」

今日は、入学式なので父と母と一緒に学校へ向かう。

「うん!!」



契は、新しく始まる高校生活に胸を躍らせた。