「ほら、着いたぞ。」
私はその声で目覚めた。
「…んー。」
「寝ぼけてないで、早く降りて。」
「あ…え?…はい!」
ったく…
と言って、彼は少しイラついたように車の扉を閉めた。
「俺の自宅、ここだから。」
そう言ってやってきたここは、
「でか!高っ!」
セレブが住みそうな高級マンション。
「大げさだな。早く、中に入れ。」
そう言って彼はマンションの中へ入ってしまった。
そして、私も後を追いかける。
『37階になります。』
エレベーターのアナウンスがそう告げる。
「さ、さんじゅ……!?」
「はいはい、うるさいよ。」
「だって、こんな高い場所に住んでるだなんて…びっくりです。」
そして私は彼の自宅へと案内された。

