朝食を食べ終え、洗面所を借りてメイクをし直した。
そしてきちんとメイクをしたあと、
「お世話になりました!」
私は蓮さんにお礼を言った。
「おう、またいつか!」
『いつか』か……
なぜか彼が言った言葉に心が傷ついた。
そして、私は蓮さんの家を出た。
昨日の蓮さんのおかげで足の靴擦れもだいぶ良くなった。
スムーズに歩いていると、私はあることに気がついた。
「ヒール…直ってる!」
昨日履いていた靴はヒールが折れて、そのままずっと放置していた。
だから、
「蓮さんが直してくれたんだ。」
私は改めて彼の優しさを実感した。

