おれの目線の先には、いつもあいつがいた。



弱虫のくせに強がっちゃってる、優しいやつ。



2年でクラス替えをして、おれの前からあいつはいなくなった。



それが辛くて、ついた嘘。



『おまえのクラスの高梨さんが好きだから、協力してくんね?』