「ええと……申し訳ないですが、事務所から許可をいただけないとそういったことは」 私がそう言うとおじさんはバツが悪そうに頬をかいて、今日は失礼するよと言って去って行った。 「……もう行った?」 おじさんの背中が完全に見えなくなってから、東雲くんがそろそろと顔を出した。