「……だ、ダイジョブデス」


「?」



たぶん今の私は顔が真っ赤になっているだろう。

薫くんには絶対に見られたくないと思って薫くんの視線から逃げるように後ろを向くと、真後ろに壁があって鼻先を掠った。



「マネージャー。ひかるがどこかへ行った」



壁が喋った。


顔を上げると困ったような顔をしている桃山さんが私を見下ろしていた。

壁だと思ってたのは桃山さんだったらしい。