慌てて手を出してそれをキャッチして顔を上げる。たくさんのスタッフさんに囲まれた白い幕の張られた空間。

そこにはすでに薫くんと桃山さんが立っていて、東雲くんがそちらに向かうと「東雲さんスタンバイでーす!」と声が飛んできた。


東雲くんの暴言に気を取られて気付かなかったが、3人はタキシードのような純白のスーツを着ている。



「かっ……」


かっこいい。


様々なポージングに合わせてくるくると変わる3人の表情。

普段見ることのできない色気の孕んだ微笑みの破壊力に私は直視できず手で顔を覆った。