「マネージャーもタレントも特別な理由がなかったら遅くても30分前入りは基本でしょ?準備が早く終わるかもしれないんだからさぁ。スタッフさんを無駄に待たせる気?」 「……すみません」 ぐうの音も出ないほどの正論を浴びせられて、私は縮こまって頭を下げた。 ふん、と鼻で笑った東雲くんは私に向かってゴミの塊となった紙コップを投げつけてくる。 「撮影始まるからちゃんと見ててね?へっぽこマネージャーさん」