午前0時、魔法が解けるまで。-ラブ♡スキャンダル-




「か、間接キ……」



言いかけて、恥ずかしさで爆発しそうになったので口を閉ざしてもごもごする。


薫くんは驚いたように目を丸くしたあと、ぷはっと吹き出した。



「今までもっとすごいことしてきたのに、今更間接キスで赤くなるの?」



耳に唇が触れそうなくらい近くで、そう囁かれる。


「やめてください、やめてください……」


ぽぽぽっ、と音が立ちそうなくらいに顔の温度が上がっていくのがわかって、私は顔を手で覆った。



「撮影が終わってホテルに戻ったら、俺の部屋においで」

「……ほ、お、あ」


追い打ちをかけるように、優しい微笑みで言う王子様に私は奇声を上げるしかない。





「どれだけ俺が君を愛しているから、たっぷり時間をかけて教えてあげる」





End.