「シャワー……浴びたい……」
「……」
私の返答をどう解釈したのかはわからないけど、薫くんは何も言わない。
無言のまま私の服に手をかけて首筋や腕、お腹、太ももなど何かを探すようにして見ていたけどしばらくして深いため息をついて薫くんは私の上から退いた。
「信じるよ、優衣ちゃんのこと」
そう言って薫くんは乱暴なことしてごめんね、と私の頭を優しく撫でた。
「……かお、る、くん。あの、」
言わなきゃ。
薫くんは怒るかな、泣くかな。それでも真っ直ぐに私を好きだって言ってくれるこの人に隠し事をしていちゃいけない。
軽率だった昨日の自分を呪い殺してやりたい。



