倒れたのは荒高の生徒の方で、
男は至って普通にしている。

「ふざけんな!!」また違う生徒
が殴りかかりに行ったが、簡単に
かわされ、生徒は倒れた。

「…ヤベェよ…あいつ…」徐々
にざわめきは大きくなり、佐伯
の仲間達は後ずさってゆく。

「退学になりたくないんなら、
早く失せろや」関西弁だった。

男の声を合図に、荒高の生徒達は
蜘蛛の子を散らすように倉庫を
去っていき、音緒達と男だけが
残された。

「…爽悟…先生…?」沈黙を
破ったのは誠だった。

「誠と澪は2回目やな。んで…
桐谷音緒君とは初めてや。俺は
青木爽悟、C組の副担や」爽悟
は言った。

「副…担任…?」音緒が不思議
そうな表情で繰り返した。

「おぅ。それより…2人の手当が
先やな!手伝ってくれるか?」
爽悟は学校から借りてきた救急
バッグを置きながら、言った。

「…大丈夫なんすか?それ…」
それ以前に2人は爽悟の腕から
流れる血が気が気では無く、
心配だった。