さよならをあなたへ。

「無理してんじゃないよ」


百合から言われたこと。無理、してるつもり無いんだけど……。


「あんたにはそんなつもりなくても、見えるよ。そんな風に。どうせ、また考えてるんでしょ?翔くんのこと」



百合の言う通りだ。

文字通り。考えてしまうんだ。幼なじみの翔のことを。本当は、この席は翔がいつも座っていた席だし。飲み会ではその隣りに座らされていたのも、いつの間にか私より高くなった背の事も。

考えたくないって思っているくせに、思い出しては。あの時にああしておけば良かったなんて。思い悩んで。


何回同じ事繰り返しているんだろう、私は。