さよならをあなたへ。

「陽奈乃?」


声を掛けられた時に。ちょうど、飲み物がきて。


思わず、そちらを優先してしまった。


ダメだ。私、逃げてばっかりだ。逃げたくなくてここに来たくせに。結局、怖気付いてる。


「陽奈乃?」


心配そうな百合の声。


顔を見られたくなくて、「何?」なんてぶっきらぼうに答えてしまう。


「こっち見て。」


その声に振り向くと、急にほっぺたを両手で摘まれた。