◇◇◇ ◇◇◇
「どうして亮がいるんだ?」
今日は母親が帰国する日じゃなかったか?
「プールに行くんじゃなかった?」
「そうだぞ! 俺、母ちゃんにお握り作ってもらった」
幸助が恐ろしく高いテンションでリュックを開け出す。
「いいから」と笹口がそれを止める。
「二胡ちゃん、ママも行こうか?」
こちらはこちらで、心配そうに栗林母が二胡に話し掛ける。
本当、この人超過保護。
「おばちゃん、二胡は俺が守る。心配するな!」
ドヤ顔で言う幸助に栗林母は苦笑いする。
「二胡、大丈夫。ママは来なくていい! 幸助がいるもん」
ギュッと幸助のシャツを握り、少しだけ反抗する二胡に栗林母は少し驚き、少し傷付いた顔をする。
「あの、僕たちもいますし」と美山が優しく微笑み掛ける。
本当、こいつって人の心情を読み取るのが早いよな……。
その女神のような全てを包み込む微笑みに栗林母が思わず頷く。
こういうのを人タラシというのではないだろうか……。
「どうして亮がいるんだ?」
今日は母親が帰国する日じゃなかったか?
「プールに行くんじゃなかった?」
「そうだぞ! 俺、母ちゃんにお握り作ってもらった」
幸助が恐ろしく高いテンションでリュックを開け出す。
「いいから」と笹口がそれを止める。
「二胡ちゃん、ママも行こうか?」
こちらはこちらで、心配そうに栗林母が二胡に話し掛ける。
本当、この人超過保護。
「おばちゃん、二胡は俺が守る。心配するな!」
ドヤ顔で言う幸助に栗林母は苦笑いする。
「二胡、大丈夫。ママは来なくていい! 幸助がいるもん」
ギュッと幸助のシャツを握り、少しだけ反抗する二胡に栗林母は少し驚き、少し傷付いた顔をする。
「あの、僕たちもいますし」と美山が優しく微笑み掛ける。
本当、こいつって人の心情を読み取るのが早いよな……。
その女神のような全てを包み込む微笑みに栗林母が思わず頷く。
こういうのを人タラシというのではないだろうか……。


