僕と家族と逃げ込み家

「ど、どうって……」

顔を逸らしてジリジリ離れる。何だか怪しい展開になってきた。

「口で言えないなら、レポートに書いて提出して」

本気で言っているらしい。頭が痛くなってきた。

「もう! 勘弁してよ」

フラフラとソファから立ち上がると、リビングの一角に設えられた四畳半の和室に倒れ込む。

「レポート待っているからねぇ」の留めの一撃でそのまま仏壇の前に崩れ落ちる。再起不能だ。

「父さん……どうして僕を置いて死んじゃったんだ!」

チーン。両手を合せて目を瞑る。

「僕には母さんのお守りは重いよ。というより、父さんってよく母さんなんかと結婚したね」

ブツブツ呟き、パチリと目を開け、仏壇の写真に目をやる。

――呑気なもんだ。
遺影の父がピースサインでカメラ目線で微笑んでいる。

母が自慢するだけあって母好みのイケメンだ。それに……あの宗様に、どことなく似ている。