___ 「お母さん、嘘でしょ…?」
「嘘じゃないわ。もう決まったことなの。」
そして母親は何度も私に謝り、頭を下げた。
お母さんからの話の内容は、
お弁当屋さんの売り上げが伸びず、ここ数年ずっと赤字だったようだ。
そしてついに営業が出来ないくらいに追い込まれ、弁当屋は閉店するらしい。
そしてお母さんはこの街から離れ、遠くの工場でこれから働くことになり…
そうなると私とは離れることになる。
私の住む家を心配したお母さんは、私を知り合いの家に住まわせて欲しいと、いろんな家に頭を下げたようだ。
そして一件だけ、了承してくれた家族がいた。
でも条件があり、
お手伝いさんとして私を雇うということらしい。