___ コンコン
「お水をお持ちいたしました。」
「入れ。」
私は「失礼します。」と言って、さっき雄星くんに頼まれたお水を部屋まで持ってきた。
「机の上に置いておきますね。」
「……。」
雄星くんは携帯をいじりながら私の応答には答えない。
「それでは。」
そう言って部屋を出ようとした瞬間、
「愛華…」
雄星くんに名前を呼ばれた。
「なんでしょうか?」
「2人きりなんだから敬語、やめろよ。」
2人きり…と言われて少し照れる。
「…わかった。」
「つーか、俺お前と同じ高2だから。」
「え?そうなの?じゃあほんとに敬語じゃなくてもいいね。」
「ああ、だからこれからはずっとタメでいいんだぜ?」
雄星くんはそう言ってくれるけど…
私にはお母様に言われた注意事項が頭から離れない。
「それは無理だよ、こうやって2人きりの時だけにしよ?」
私がそう言うと不思議そうな顔をする雄星くんだが、「わかった。」と返事をした。

