「お母さんにね、あなたのお兄さんは、この

高校にいるって、言われてね、今の高校にい

るの、

  ―――でもね、私は入学式の日に、

あなたと会えて、兄のことは、ずっと忘れて

いたの

あなたで、わたしの、頭がいっぱいだった。




今でも、大好きだよ……




  ―――愛している。」





紫尹さんの方を向いて、もう一度、



大好きだよ、愛している、


って、言った。