目を見開き、持っていたリンゴを落としていた。

「そんな―――、」

私は、紫尹さんが、驚いているのを見て、

      本当のことだな、
    ってことを改めて思った。

気づいた時には、病室を出ていて、病院の
近くの公園のベンチに二人で座っていた。