「柚奈さんのお母様、私は柚奈さんとお付き合いさせていただいています、

早苗紫尹といいます」

お母さんはいつもの2倍ほど大きくなった目

を見開け、疑った、しかも、紫尹って、言われたときに。

「失礼ですが、お父様の名前は、」

お母さんが突然問いた。

「早苗純哉です、それが―」

紫尹が言い終わる前に、お母さんがいきなり

悲鳴をあげた。