栗色でフサフサの髪。
目はクリクリだけど、どこか冷たい目をしている。


と、とりあえずお礼言わなきゃ……
立とうと足を着くと、

ーズキンッ

足が痛くて立ち上がれない。
どうしよ……
立てない……

「ん」

いきなりその男は私の目の前でしゃがみ、手を広げた。

「?」

「ほら立てないんだろ?おんぶしてやるから乗れ」

……え?おんぶ?
ええええ?!

乗っていいのか?でも、怖いし……
だからと言ってここから動けないし……、、

ええい!もういい!乗っちゃえ!

「あ、ありがとうございます……」

恥ずかしくて顔が暑い……
周りからの視線が痛いんだけどー。。

「友達どこにいる?」
「あそこなんですけど……あれ?いない……」

遥?!どこに行ったんだよー!!!
私が怪我したっていうのに!

遥の事だからイケメン探しの旅にでも出てるんだろう

「まあここでいいよな」

彼は私を荷物しかないシートの上に降ろした。

「本当にありがとうございました!!!」
私は深々と頭を下げて礼を言った。

「いいよそれよりはやく消毒しろよ。お大事に」


そう言って彼は姿を消した




その時にはもう心は動き出していたことに
私は知らないでいた……