傷口に水をかけその場を去ろうとしたが
なんだか女の様子がおかしい
立てないのか?
めんどくさいと思いながら
気づけば女の前にしゃがみ手を広げていた
「ん」
「?」
「ほら立てないんだろ?おんぶしてやるから乗れ」
女は驚いた顔で俺を見た。
まあ怪我した女をほっとくほど腐ってねーからな。
「あ、ありがとうございます……」
女は恥ずかしそうに頬を赤くした。
そんな顔されるとこっちまではずかしくなる……
「友達どこにいる?」
「あそこなんですけど……あれ?いない……」
困った。
一緒に来ていたもう一人の女がいねえ。
どこいったんだ、めんどくせえ。
「まあここでいいよな」
いつまでも背負ってる訳には行かず、
レジャーシートの上に降ろした。
「本当にありがとうございました!!!」
「いいよそれよりはやく消毒しろよ。お大事に」
そう言って、その場を後にした。

