気がつけば3月。









部活引退まであと3ヵ月だ。













先生と一緒に過ごせるのも残り3ヵ月。
















この3ヵ月はあっという間にすぎそうな気がして、先生ともっと話したい、笑いたい、だけど時間が無い、と思って焦り始めた。



















私は先生と距離を縮めるために、最近ずっと悩んでいた、両親と上手くいっていないことを相談することにした。















部活が終わって、先生はキャプテンと話し合いをしていたので、私は先生を部室で待つことにした。

















「音〜〜〜〜〜」











しばらくして先生が私を呼びに来た。

















私と先生は、2人で話せそうな場所へ移動することにした。


















私が両親と上手くいっていないのは、少し前からのことで、先生にも何回か相談してきた。











生徒の家庭事情なんて重い話だろうな〜と思うけど、先生は親身になって聞いてくれる。








特に、父親と上手くいっていなかったので、先生は私にとって時々父親のような存在でもあった。







体育館から少し離れたベンチで先生と話をしていると、バドミントン部の部員達が数人、チラチラと影からこちらを見ていた。





確かに私と先生は、出会った頃に比べて他の生徒よりもかなり親しくなっている。







それがだんだんと校内の噂になり始めた。







"高畑音と早坂先生は付き合ってる"


という噂まで流れ始めた。












生徒と教師が恋愛関係になった場合、生徒にも充分処分は下るが、教師は辞任しなければならなくなることも珍しくない。















私のせいで先生から人生を奪いたくない。





私はまた、先生と距離を置くようにした。