ガタッッ

「わっっちょっ!」

あたしが座ってた椅子がしんやが起き上がる拍子に倒れかける
危ないと感じて目を瞑った

「っぶっね~」

息がかかるほど近くにしんやがいた

「え、あ、」

「なんだよ、」

唇をぺろりと舐めた

『緊張したときの癖』

前にそう言っていた誰かのに似ている…
誰だっけ?あれ…

支えられてる部分が熱い…
しんやがそっと額をぶつけた
長いまつげの奥、いつもと違う熱を帯びた瞳と視線が交わったと思ったとき、私の唇は塞がれた
ゆっくり離れた顔は滑るように私の左肩にぶつかった

「ご、めん、ありがと…」

「おう…」

歯切れの悪いあたし、絶対今真っ赤だ…

「なあ、ちょっとだけこのままでいさせて…」