目を覚まして視界に入ったのは白い天井
保健室常習犯のあたしはすぐにわかった

「起きたかー?」

隣にはとし

「凄い熱だぞ?」

としこそ唇から血がでてる
それととんでもなく機嫌が悪い
闘ってきてくれたのか…

「ごめんなさい…」

「俺ごめんよりありがとうがいいし…」

目だけ動かしてあたしをみる
目があうと優しく笑ってくれる

「ありがとう…」

「ん。よろしい」

さっきまでとは全然違う穏やかな空気にまたまぶたが重くなる

「寝ていいよ」

「うん…」

優しく頭を撫でてくれる
さすが大家族の長男
あやすのに慣れてる
あたしの意識はその温もりの中へ溶けていった