今日は朝からずっと強い雨が降ってる。
おかげで部活は体育館で筋トレだし…
俺らサッカー部は雨の日はいつもこうやって第2体育館で走りやトレーニングをやってる。
で、その体育館の半面をわけてくれるのがあいつがキャプテンのダンス部
藤原 可故(ふじわらかこ)
ずば抜けてダンスが上手くて2年にしてもうキャプテン。しかも男にもそこそこモテてる…
「藤原さんっていつもキレキレだよなー」
「しかも俺、あの顔結構タイプ♡」
惹き付けるダンス…
でも、どこかでみたことあるような…?
「としに先こされたな~」
「は?なんのこと?」
ニヤニヤしながら俺の横に座ったのは
寺坂 武士(てらさかたけし)
サッカー部でなかなかのイケメン
サッカーはそこそこだけど女子からの人気はすげえ
「あいつコクるっていってたぜ?」
「はぁぁっ?」
「下手したら捕られんじゃね~?」
「だからなんだよ…」
たけしが笑うのをやめる
「お前はいいのかな?って」
「別に、そんなんじゃねーよ…」
なんともないはずなのにモヤモヤする。
あいつらの仲が周りが疑うくらいだってのも知ってる。
だけど…
「痛っ…!!」
いきなりペットボトルがとんできたかと思ったら、
「ここ、あたしのポジション。ぶつかっても知らないよ?」
いつの間にかダンス部の部員が散らばりいつもの通しの準備をしていた。
「何…。これ、開いてる?」
さっきのペットボトルを拾う
「それ?飲みかけだけど…」
「一口ちょうだい」
どうしようもなく喉が渇いていた俺はあいつが投げた水を遠慮なく貰う
隣からせっかくのイケメン台無しのゆるんだたけしの顔が見えた
「飲みかけイコール間接キス」
むせた俺をみてたけしが満足げにニヤついてる
「お前なぁ…」
いつものこと、このくらい普通のことなのに、ああやって言われると顔が少し熱くなる