「あっつい…」

クーラーがつけられた教室に戻る
なんだよ、あれ…

「しんや?」

向こうからきたのはたけし…

「何?元気ねーじゃん」

俺だって元気ねーときあるよ…
わざとらしく笑って答える

「告白シーン見ちゃってよ」

たけしの顔が変わる
もしかしたらこいつもみたのかもしれない

「しんや…」

「んー?」

「いい加減、決めろよ…」

普段きかない低い声にいつも一緒にいた俺でもビビる

「何…」

ジロッとみられて言葉が出てこなかった

「早くしねーと本気でとられるぞ…?」



「…んなの、わかってるよ…」

必死に絞り出した声は酷く弱々しくて自分が思ったより焦っていることに気づいた