「あぁ~…しんど~」

アスファルトが太陽の光を反射して一層暑くなった帰り道をたまたま帰りが一緒になったメンバーで帰る

「かこ先生に気に入られてるからな~」

「なんでとし助けてくれないの~?」

そうだ、あれからきっちり仕事をこなしたあたしだったが、運悪く上機嫌になった先生に捕まったのだ

「だからこうやってまいなと待っててやったじゃん」

「としずっと笑ってたけどね」

「余計なこと言うなよー!」

そう言いつつとしはまだ笑ってるし
それから同じく話が長いと有名の先生に捕まっていたねねちゃんとしんやの話を聞きながら帰っていた

「そういえば部活ないし今日このメンバーでどっかいかない?」

突然だったけどねねちゃんの楽しそうな提案に胸が弾んだ

「あ、わりぃ…俺用事ある」

しんやの申し訳なさそうな一言であたしも思い出す

「ごめん、あたしもパス…」

「そっか~突然だもんね~…」

残念そうなねねちゃんと真逆で嬉しそうなまいちゃん
いきたくなかったのか…

「かこいかねーなら俺もいかねー」

まだ笑ってるとしはスルー

…今日はあたしの大事な日
今日からちゃんとお母さんができる
突然のことだけどこの前あったその人はとても優しそうで素敵な人だった
お父さんが幸せならいい
あたしにできることは今度はちゃんと
挨拶すること
お母さんって…呼ぶこと