「はい。私やります。」

荒井 日実香(あらいひみか)

運動神経抜群でハキハキしてて、なにより成績優秀…。
学級委員にもってこいって感じの子
夏休み明けの委員会決めで学級委員が荒井さんになってから数週間…

「かこってさ、しんやのこと好きでしょ」

「は?なんで、」

あたしはその時、荒井さんがしんやに告白したことを知らなかった。
クラスメイトの単なるおふざけだと思ってたんだ…。

「しんやは?どうなの~?」

「えっ…。」

珍しく黙り混む姿をみてあたしは自分の想いに気付いてしまった。
あ、恋してるかもって…
でも、あのときの私は素直になれなかったんだ。

「好きとか、考えたことないよ…」

そのままお互いに話すことは少なくなっていった。
たまに話すことがあっても全部向こうからだった。

私が、避けてた。

そしてまた春がきた
…2年2組


「かこー!よろしく~!」

美人で有名な 福田 嶺音(ふくだねね)

「よろしく~!」

こんなにザワザワしてるなかでもたった一人を見つけてしまう。
自分の席に座って友達と話してる姿
軽く突っ込んで笑ってる姿
何も変わらないはずなのにあたしの中で何かが変わってしまったと不安な思いが暴れだした。