そしてやっと放課後……――――

そのまま行こうと思っていたけど、気が変わった。
一旦家に帰ろう。
着替えてから、カフェへ向かうことにした。

目の前に見慣れた赤い屋根がみえる。
やっと着いた。僕の家。
学校からは、徒歩で35分位。
かなり遠いんだ。

痛む足を引きずりながら、ドアを開けた。

「ただいま。」
「おかえり。」
今おかえりと告げた人は、[片切友里子(かたぎりゆりこ)]、僕の母だ。
そして僕は、早々と二階へ上り着替えを始めた。

準備を始めて、15分。
はやる気持ちをおさえ、僕は家を出た。
向かうは、啓の家……――――